お客様が生涯ヘアカラーを楽しめるように計画するのが、カラーリストとしての役目。
カラーリストになったきっかけを教えてください。
新卒でshowerに入った当初は、ある先輩に憧れてスタイリストになりたいと思っていました。しかし次第に「先輩と同じスタイリストになる」のではなく「違う分野で同じレベルに立って仕事をする」ことが目標に変わり、この先肩を並べて一緒に仕事ができる道を考えるようになりました。
思い返してみると学生時代はカットよりカラーが好きで、とくにクリエイティブカラーに興味がありました。残念ながら当時通っていた学校にクリエイティブカラーの授業はなかったのですが、自主的に勉強してコンテストに出たこともあります。入賞はできなかったものの、やはり自分はカラーが好きなのだと強く感じたのを覚えています。そのときの経験を思い出し、カラーリストとして憧れの先輩と一緒に仕事ができるかもしれないと考え、カラーリストになることを決めました。

カラーの際に意識していることを教えてください。
そのとき一回のカラーだけでなく、お客様が生涯カラーを楽しめるように髪を守っていくのがカラーリストの役割だと考えています。
カラーの薬剤は肌に合わないと頭皮が腫れてしまうくらい強力です。1か月に一度のペースで美容室に行くとして、年12回もそんな薬剤をつけていると考えたら怖いですよね。長くカラーを楽しむには、髪や頭皮をダメージから守らなければいけません。ですが、単にダメージの少ない薬剤を使用するだけでは、お客様が理想とする色味を表現するのは難しくなります。ダメージ軽減とご要望を両立できるよう考え、長い目で見てカラーが楽しめる施術を心がけています。
お客様にとって「カラーならこの人に任せておけば安心だろう」と感じていただける存在になれたら嬉しいです。
かつて自分が学びたかったクリエイティブカラーを、母校で教える立場に。
カラーリストの他にはどのようなお仕事をされていますか?
カラーリスト以外には、ブライダルの仕事や美容学校での講師、メーカー撮影、人事活動も行っています。
ブライダルでは新郎様のヘアセットを担当しており、新郎様が新婦様と一緒に主役になれるようプロのクオリティでヘアセットします。私は常々、結婚式はふたりのための式なのに、新郎様の髪型だけが簡単に済ませられてしまうのを残念に感じていました。
今では「新郎メンズプラン」として確立しています。新郎様とは式の当日に初めてお会いするため、一発勝負のヘアセットで緊張感もありますが、その分やりがいのある仕事です。

講師としては、かつて自分も通っていた専門学校でクリエイティブカラーを教えています。コンテストに出るような技術の授業は学生時代の自分が受けたくても受けられなかった授業なので、今母校で自分がカラーの講師になっているのは不思議な気持ちです。
お客様にとって、いつでも安心して来られる場所であるために。
Oceanさんにとってshowerはどのような存在ですか?
showerは自分にとって家族のような存在だと思っています。時に喧嘩もするけれど決して仲が悪いわけでなく、お互いに支え合える。みんながそう感じているからこそ関係が長く続くので、歴の長いスタッフが多いのではないかと思います。
スタッフの年代が幅広いこともあり、お客様も幅広い年代の方が来てくださっています。子どもからご年配の方までがひとつの空間でゆっくり過ごしているのは、本当に家族みたいです。もちろんshowerから別のお店に移ったお客様もいらっしゃいましたが、別のお店に行った後に「やっぱりここがいい」と戻って来てくださったお客様もいました。多くの方にとって、showerがいつでも安心して帰って来られる場所になれたら嬉しいです。

Oceanさんはお客様にとってどのような存在でありたいですか?
知識や技術はあって当たり前として、お客様が「このお店にまた来たい」「この人にまたカラーを頼みたい」と感じていただけるような存在になりたいです。
お客様は、綺麗にとか、可愛くとか、かっこよくなりたいから美容室へ行くのですが、美容室を選ぶ理由は必ずしも技術力だけではないと思います。
スタッフと気が合い、話しやすい。気分じゃないときには話さなくても気まずくならない。気を張らずにリラックスしてすごせる雰囲気が大切だと考えています。
来店しやすいお店、頼みやすい人であるために、私はshowerで一番親しみやすいスタッフであることを目指しています。話が面白くて雰囲気作りの上手いスタッフは他にもいますが、お客様側からお話がしやすい意味でのNO.1でいることを心がけています。
今後の目標を教えてください。
将来お店を任せてもらえるよう、経験を積みたいと考えています。お店を任せる、となるとカラーリストとしての知識や技術ではなく、さらに広い分野での力が求められるはずです。そう考えるとまだまだ自分には足りない部分があるので、これからも仕事のモチベーションを高く維持して、多くの経験をしたいです。