結婚式の華やかな魅力に惹かれ、ブライダルの世界へ。
普段はどのような仕事をしていますか?
ブライダルアシスタントとして、新婦様のヘアメイクを担当するスタッフのサポートをしたり、新郎新婦様のご家族やゲストの方といった参列者のヘアメイクをしています。また式当日ドレスアップした新婦様は身動きが取りづらくなるので、身の回りのお手伝いをさせていただくこともあります。新婦様が安心して特別な一日をお過ごしいただけるよう、細やかなサポートを心がけています。
他には卒業式や成人式のセットをしたり、お見合い写真や就活写真を撮影する方のヘアメイクをすることもあります。某音楽学校の生徒さんのプロフィール写真撮影に携わったこともありました。基本的にはお店より、式場やスタジオといった現場にいることが多いです。
ブライダルアシスタントもヘアメイクも、お客様に目の前で笑顔になっていただけたり、直接お声をいただける機会が多くて楽しい仕事です。さらにお客様に喜んでいただくため、疑問や反省をそのままにせず他のやり方を思いついたらすぐ練習するなど、日頃からの努力を積み重ねています。
ブライダルの仕事を始めたきっかけは?
最初に気になっていたのは美容師でしたが、一生に一度しかない結婚式の華やかで特別な魅力に惹かれ、専門学校でブライダルの勉強をしようと決めました。初めて仕事で結婚式の現場に入ったときは緊張もありましたが、それ以上に心がときめいたのをよく覚えています。ブライダルの道を選んだのは、間違いではなかったと感じました。
専門学校卒業後は学生時代からお世話になっていたshowerへ入社し、ブライダルアシスタントとしての仕事がはじまりました。showerはそれぞれの専門分野に特化した技術力があり、何よりスタッフそれぞれが個性に溢れとても素敵なお店だと感じています。
一度しかない特別な日を楽しく過ごしていただくための「気遣い」
仕事の中で心がけていることは?
私が一番心がけているのは「気遣い」です。ブライダルの仕事はちょっとした気遣いが大切なのだとさまざまなところで教わりましたが、showerで働き始めてからとくにそのことを実感するようになりました。
結婚式は新郎新婦様にとって一度しかない特別な日です。そして私たちは式当日、新郎新婦様と一緒にいる時間がとくに長い役割を任せていただいています。言葉遣いや行動に気を付けるのは当たり前で、より楽しい時間を過ごしていただくには何かあったらすぐに動ける臨機応変さも必要です。
また技術を身に付けるため、いろいろなものにアンテナを向けて吸収することを心がけています。インスタグラムを意識してよく見るようにしていたり、駅や街中の広告にもヘアメイクのヒントがあるので注目です。普段からよくメイクのことを考えているので、道ゆく人にはどのようなメイクが似合いそうか頭の中で勝手に考えていることもあります。
可愛らしさを引き立てるメイクが、お見合いに臨む女性の背中を押した。
今までで印象に残っているエピソードを教えてください。
印象に残っているのは、スタジオでお見合い写真撮影のヘアメイクを担当したときのお話です。その日の女性のお客様は、普段自分ではほとんどメイクをしないという方でした。お見合い写真用の撮影でしたのでお母様から「プロに任せた方がいい」と助言されてご来店されました。
お客様のお顔立ちを活かしながら女性らしく、可愛らしい魅力を出すにはどうしたら良いのか。考えながらお化粧させていただいた結果、出来上がった写真を見たお客様と一緒にいらしたお母様が二人で涙を流しながら喜んでくださったんです。
自分のメイクがお客様とご家族を勇気づけたのかもしれないと感じられた、私にとってとても印象に残ったエピソードです。
これからの目標を教えてください。
私自身がメインで仕事ができるように技術を身に付け、人とのつながりを築くのが目標です。将来は尊敬している先輩のようなヘアメイクになり、自分の個性も生かしつつ仕事ができればと考えています。同じお店に目標にしたい先輩方がいて一緒に働けていることが、とてもありがたい環境です。
同じブライダルの専門学校を卒業した友人の中には、もうすでにヘアメイクとして働いている人もいます。そのような話を聞くと私も早くひとり立ちしたくなりますが、やはりデビューとなるとプレッシャーもあり、まだまだ自分に足りない部分も見えてくるんです。先輩のやり方を近くで見て勉強できるのはアシスタントであるうちの特権と考え、今のうちにしっかり実力を付けたいと思います。